hakusyo_hyousi

2016年版中小企業白書概要からの記事を続けます。

白書では、無借金経営であるよりも、賢く外部資金を活用しながら成長投資を行っていとを推奨しています。そして最大の資金調達先である金融機関が、融資の際に中小企業の何を重視しているのかを分析しています。

図2の金融機関が現在重視している融資手法と今後重点を置きたい融資手法の対比では、

  • 代表者等保証による融資、信用保証協会保証付融資、不動産担保融資は減る傾向
  • 事業性を評価した担保・保証によらない融資は現在も今後も重視
  • 売掛債権流動化による融資、動産担保による融資、知財担保による融資は今後重視する方向

ということが出ています。

図3では、金融機関が担保・保証以外に評価している項目が示されています。
1位の「財務内容」、4位の「会社や経営者の資産余力」、5位の「返済実績、取引振り」は当然にしても、2位の「事業の安定性、成長性」、3位の「経営者の経営能力や人間性」、6位の「技術力、開発力」と、このような定性的内容も評価しています。2位と6位の項目は図2の事業性評価に通じます。

図3の7位「経営計画の有無・内容」のスコアはあまり高くありません。
スコアの高い「事業の安定性、成長性」や「経営者の経営能力や人間性」、あるいは「経営者の経営能力や人間性」までもが、本来は「経営計画」で読み取れるものでなければなりません。それにも関わらず、「経営計画」のスコアが高くないのは、これらと切り離して独立項目としたところに原因があるように思えます。そしてまた、このようなことが読み取れない「形ばかりの経営計画」を目にすることもあるからかもしれません。

金融機関は、担保や保証重視の融資から、事業内容そのものや成長性を重視した融資へシフトしつつあります。経営者の想いを反映し、現在・将来の環境変化への対応を見据え、企業の発展可能性が読み取れる経営計画は、今後ますます重要になってきます。

「2016年版中小企業白書」とその「概要」はこちらに掲載されています。